２、行動や働きをほめる

　　行動面や仕事などの能力、得意なこと、できること等をさがして、ほめてあげましょう。

　　ａ，行動や能力的なプラス面、できることをほめる
　　   （例：パソコンを使えて、私ってスゴイよね。手先が器用で手仕事をきれいに仕上げるところが、私の長所だ。など）

　  ｂ，具体的なことがらをほめる
　　   （例：今月は営業の成績がベスト10に入って、良くがんばったわね。毎日毎日、家事と育児に追われ、なんとかこなしていて本当にえらいね。良くやっているね。）

＜解説＞
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　　ここでは、あなたができること、やっていること、得意なことなどを探してほめます。「得意なこと」だけでなく、「当たり前のこととしてやっていること」にもしっかりと目を向けて、たくさん書き出してください。
　　「行動や仕事の能力」と聞くと、「何もできることがない」と反射的に思ってしまうのが、「自己否定的」な人の特徴です。そういう思い方のクセのある人は、どうぞ今日から「できることを探してみよう、何が出来るだろう」という思い方に切り替えましょう。
　　このページを読んでくださっている方で「何もできることがない」人は一人もいません！
　　どんなことでも、「できる」ということはすばらしいことです。小さなことでもいろいろ探していくと、なんとなく自分の命のありがたみを感じられて来ることもあると思います。
　　「死にたいけど死ねないから生きている。でも生きている以上、目が見えて耳が聞こえて、歩けて、、、っていうことは、ありがたいんだと気がつきました」と言う方に会ったことがあります。あなたは何ができることが嬉しく、幸せなことだと思いますか。

　

　　仕事をしている人は、自分の才能や能力を自覚しやすく、また他人から評価を受ける機会もあるでしょう。しかしその反面、競争社会の中で傷つき、自信を失う場面も多いと思います。そういう時は仕事から意識をそらして、一人の人間として「できていること」を探してみましょう。人の価値は「仕事」だけにあるわけではないのですから、そんな時こそ自分に対する視野を大きくして、違う角度から自分を見てあげることが大切です。
　　一方、家の中で家事や育児に縛られている人は、社会的に孤立しがちで、不安やストレスから自信を失なってしまうことが多いようです。
　　家の中の仕事は、特に人から評価を受けたり、ほめてもらえるということもなく、「あたりまえ」と思われています。だからこそ自分自身でしっかりと働きを認め、ほめてあげなければなりません。
　　ストレスやイライラ、自信喪失によって、自分を見失ってしまわないように、そして、いつでも「自分を好きでいたい」という気持を忘れないように、生活の中で「当たり前」と思っていたことも見直してみましょう。

　　『そんなことでいいの〜！？』
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「カラオケがうまい」（各年齢層にいますね）
　　うまくなくても「好き」というのでもいいと思います。「歌を唄うのが好き」「歌が唄える」「歌がうまい」、、、と、このように出して行くと、他にもたくさ〜ん出て来ると思います。

「子どもと遊べる」（二十代・女性）
　　これは、子育てをしている母親なら当たり前、と思われていますが、当たり前ではありません。子どもと遊べるって、優れた能力だと思います。

「時間を守る」（五十代・男性）
　　小学生でもできることを、五十代の男性が自分の長所として挙げた時、「気負ってなくていいなぁ〜」と、ほのぼのした気持になりました。時間をきちんと守る性格って、ほんとにいいですよね。

　　「天然ボケがあって、笑わせるつもりはないのに人を笑わせている」
（三十代・女性）
　　思わず私自身、ワッハッハ、、、。会場にも笑いが広がりました。なかなか個性的な長所でいいと思います。
　　似たようなことで「ぬけたところがあってなごむ」というのもありました。ものごとを抜け目なく、きちんとやることだけがいい、というものでもないんですね。

「だるい時以外は、行動力がある」（二十代。女性）
　　この方は、自分のいいところを見るのが上手ですね。だるい時はやる気がなくなって、ダラダラしてしまうのは仕方がないことです。そんなダラダラしている自分を、怠け者とか、こんなことじゃダメだと責めてしまう人が多いと思いますが、だるくない時の自分の行動を認めて、ほめる人は少ないと思います。
　　こんなふうに、出来る時の自分、いい状態の時の自分をちゃんと見て
あげましょう。

『欠点を見直そう』
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　　私たちの社会には、なにごとも「速いこと」が価値あることだという概念があります。 仕事が速い、判断、決断が速い、行動、段取りが速い、ということが評価されます。競争社会のなかで勝ち残るためには、効率のよさやスピードが求められることはわかりますが、しかし、速いことばかりがいいわけでもないし、反対に「ゆっくり」なことも長所の一つだと思います。
　　「速いこと」が得意でない人は、それを欠点だと思い込んでいると思いますが、ちょっと見方を変えてみましょう。
　　速いけどザツな仕事の仕方もありますし、反対に遅いけどていねい、ということもあります。ものごとをゆっくり、気持を込めて、ていねいに行なうことは、現代社会においては、大変貴重なことだと思います。
　　また、バタバタといつもあわてている人よりも、おっとりしている人のそばにいると、なんとなくほっとします。こういう人は、知らないうちに人に安心を与えているのかもしれません。「落ち着いている」とか、「静かにしていることが好き」という長所にもつながると思います。
　　また、のんびり、ゆっくりというリズムは、大自然のリズムに通じるものです。私たちが深い腹式呼吸をしたり、瞑想をするのも、一つには、この自然のリズムを自分の中に取り戻し、「内なる自然」の感覚を取り戻すためでもあります。
　　のろい、のろま、もたもたしている、グズ、遅い、というマイナスイメージの言い方をしないで、これからは「ゆっくり、のんびり、おっとり、ていねい、落ち着いている、ものを決める時は慎重に時間を掛けて考えてから決める」等のプラスイメージの言い方に換えて、「そこが私のいいところよ」と、自分に言ってあげましょう。
　　職場などで、「ゆっくり、のんびり」は受け入れられないのが現実だと思いますが、休日だけでも自分のゆっくりしたリズムを取り戻すように心がけていると、ストレスをため込まないですむと思います。
　　子育てと家事に追われていて休日もない、という人は、完ぺきにやろうとしないで、「手抜き」することを心掛けましょう。自分を疲れさせ、追いつめてしまうと、いいことはありません。そういう意味で「手抜きが上手にできる」というのも、長所ですね。


ｂ，具体的にやったこと、できたことをほめる
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　　具体的に最近やったこと、できたこと、仕事の出来ばえなどをほめましょう。ここでは、好きなこと得意なことだけでなく、苦手なことや嫌いなことも、「やれた自分」を認めてあげて、ちゃんとほめてあげます。

例をあげてみましょう。

「今日は苦手なお客さんに、にこやかに対応できて、えらかったね」

「今週は体がとてもきつかったけど、仕事に穴をあけずに乗り切って、よくやったね」

「手抜きをしたので、ゆとりの時間を作れてよかったね。これからもこの調子でやろうね」

「今夜の私の餃子は○○飯店の餃子よりおいしく作れたね。」

「今日は朝から山のような洗濯をして、布団も干して、あ〜気持ち良かった。一日良く働いたね」

と、こんな感じであなたをほめていると、ほめることがたくさん見つかると思います。
　　「私は何も出来ないダメな人間だと思っていたけど、こうしてみると結構ちゃんとやっているじゃない」と思えてきましたか。そうしたらすぐに「結構ちゃんとやれてる人間だと分かった」とほめることを忘れないで下さいね。そうするともっともっと「できること」が発見できるはずです。そう、そして発見したら、「○○を発見した」と、またほめるのですヨ。
　　あなたの心の中の不思議な小箱のふたを開けるためですから、どうぞ飽きずにこの作業を続けてください。


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（このページを読んで下さってありがとうございました。
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