（例：部屋の模様替が、なかなかいい感じに出来て、 
　　　　    けっこうインテリアのセンスがあるみたい！
　　　　    少ない収入で上手にやりくりしていて、金銭感覚が 
　　　　    しっかりしていると思う。など）

＜解説＞

　　「感覚・感性をほめる」といっても、どうぞ難しく考えないようにしてください。また特別な才能や感覚はもっていない、と初めからあきらめないで、日常的にあなたが感じること、好きだと思うことなどをさがしてほめましょう。
　　「感受性が豊か」「きれい好き」「自然が好き」「音楽が好き」「音感がいい」等はよく聞きますが、ここでもやはり“当たり前”と思っていることを、見直してみましょう。
　　たとえば、あなたは星のきれいな夜空を見上げて、どう感じますか。無限の宇宙を感じたり、悠久の時間を感じたり、もっとシンプルに「きれい〜」と感じたり、、、。どのように感じたとしても、それはとてもすばらしい感性だと思います。
　　お花を見て、あるいは何かきれいなものを見て「きれい」と感じられることは、すばらしいではありませんか。
　　何かに感動できる心、誰かの思いに共感できる豊かさ、人の痛みを感じられるやわらかな感性、等など、ていねいにあなたが“感じられるもの”をさがして、認めてあげましょう。

『そんなことでいいの〜』
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「子どもに着せる服のコーディネートが上手で、いい母親だよネ」（二十代・女性）
　　きっと、自分のファッションセンスもいいのでしょうね。でも「子どもの」というところが、愛のまなざしが感じられていいですね。

「自分が感じることを受け止められる。ここがボクのいいところだ」（三十代・男性）
　　一見、当たり前のことのようですが、私たちはけっこう無意識のうちに、自分の感情や感覚を無視したり、ごまかしたりしているように思います。
　　この男性は、私の教室でトレーニングを積み重ね、自己肯定感を高め、自分が感じることを無視しないで、ていねいに感じ取り、受け止め、“今の自分”をきちんと知ることが出来るようになりました。
　　とてもすばらしい力だと思います。

「二人の娘が大好きなこと。夫のことも大好き。そんなわたしをいいな、と思う」（四十代・女性）
　　家族を愛しているって、ステキなことですね。たまには自分の中の愛を確かめて、ほめてあげましょう。

「お金をたくさんかせぐために、いろいろと考えるのが好き」（二十代・女性）
　　この方は大学生なのですが、自分がやりたいことをやるために、どうしたらお金をもうけられるか、いつも考えているそうです。商才があるのかもしれませんね。

「お金やものに執着しないで、形のないものに価値を感じていることが私の良さだと思う」（三十代・女性）
　　若いのに、お金や物に執着をもたないなんて、まるで悟っている人みたいでスゴイですね。

『欠点を見直そう』
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　　「きれい好き」と言うのは、長所として良く聞きます。この反対――つまり「汚くても平気」「かたずけが嫌い」となると、やはり長所とは言えないでしょう。でも、ちょっと違う角度からみてあげると、そんなあなたでも、長所を探すことが出来ます。

「めんどうでも掃除も洗濯もするとこがエライ」（二十代・女性）
　　思わず笑いそうになりましたが、でもホントにそのとおりです。
　　掃除、洗濯を「ああ、めんどうだ」と思いながら、仕方なくやっている人は多いと思います（私もその一人です）。忙しいとだんだん部屋は散らかってくるし、洗濯物はたまってくる。そんなあなたは「どうしてさっさとかたずけられないのだろう」と自分を責めていませんか（私は責めていません！）。
　　めんどうだと思っても、また少々サボってしまっても、ちゃんとやっている自分を評価して認めてあげないと、せっかくやっているのにかわいそうですよね。

「少しくらい散らかっていても気にならない」（二十代・女性）
　　 いい性格だと思いますね。きっとこの方は何事にも大らかなのではないでしょうか。特に仕事や子育てに忙しい人は、このくらいの感覚を「長所」とはっきり認めて、毎日を過すのが、ストレスをためこまないコツかもしれません。
　　「几帳面」という長所も良く聞きますが、何事もきちっとやることだけが長所と言うわけでもなさそうです。大切なことは、自分の感じ方、感覚をむやみに人に合わせたり、ごまかしたりするのではなく、ありのままに受け止めて、その上で、改善した方がいいことはその努力をするし、そのままでいいと思えることは「それでいい」と認めることです。

ｂ．具体的なことがらをほめる
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　　ここでは、具体的に日常の中で感じたこと、また感覚的な嗜好などをほめましょう。
　　ここでもやはり、特別なことを探そうとしないで、身近なことで感じたことを大切にします。これはあなたの感覚・感性をていねいに観察し、“自分を知ってあげる”練習でもあります。
　　そうすることで、心の小箱は、少しづつふたを開け、あなたは少しずつあなたを好きになっていくのです！

例えば−−

　　「 ストレスがたまっていると感じたので、今日は静かに音楽を聞きながら、心身を休めてあげた。こういう時間を心地よく感じられる自分をステキだと思う。」

　　「今日、公園を歩いていて、吹いてくる風に『秋だなぁ』と感じた。都会にいても、季節の移り変わりに敏感な感性をもっていることを気に入っている」

　　「友達の誕生日に、自作の詩を書いたカードを贈って、すごく喜ばれた。詩を書ける私を大切にしようね」

　　「すご〜くきれいな夕焼けに感動して、しばらく見ていた。感動できるってすばらしいね。」

　　「絵を習い始め、今はそれがとても楽しい。絵の才能が少しはあったみたい！よかったね。」

　　と、このように、あなた自身が感じるものに関心を向けてみてください。そうするとあなたが見過ごしていたあなた自身の感覚や心のひだに触れる微妙な感動を、発見できると思います。発見したらそれを認め、ほめてあげましょう。
　　 “自分探しの旅”は、どこにも出かけないでできるのですヨ。そうして“好きな自分”がいつのまにかあなたのものになるのです。
　　どうぞ、楽しみながら実践してくださいネ。

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