７、やらなかったことをほめる
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　　ここでは「過去にやらなかったこと」、あるいは「今、していないこと」で、ほめてあげられることを探してください。
　　これまで、何かできたことや現在やっていることはほめてきましたね。自分をほめるとき、否定文ではなく肯定文でほめることが原則なのです。たとえば「『おどおどしていない私』はすばらしい」というのは否定文を使ってほめています。しかし「おどおどしていない私」は、「落ち着いている私」とか「安定している私」という肯定文に変えることが出来ます。その場合は「落ち着いている私はすばらしい」と言った方がいいのです。
　　しかし、ムリに肯定文に置き換えるとヘンな言い方になってしまうこともあります。また肯定的に言いきれるほどでもないという場合もあります。
　　たとえば、「お金に執着していない」という長所を、肯定文にするとどうなるでしょう。「お金にあっさりしている」とか「お金に淡白だ」とでも言うのでしょうか。なんかヘンですね。こういう場合は「お金に執着していない私は、すばらしいね」というようにほめてあげてください。
　　もう一つ例をあげるとーー「グチを言わない」と言う言い方は否定文ですが、これを肯定文に置き換えるとどうなるでしょう。ちょっとむずかしいですね。「気持のいいことをいつも話す」「明るいことを話題にする」となるでしょうか。しかし、こう言い切れるほどではないという人は、やはり「グチを言わない私はすばらしい」とほめてあげます。

『そんなことでいいの〜！？』
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　　「自分を見捨てなかったことがえらかったと思う」（二十代・女性）
　　この方は、中学生の時いじめにあっていたことがトラウマになって、大人になってからも良好な人間関係を作ることが出来ずに悩んでいました。
　　自分を見捨てなかったからこそ、幸せになるための第一歩が踏み出せたのですよね。強かったですね！

　　「今までの人生で借金を一度もしなかったことは立派だった」（四十代・女性）
　　周囲からクスクスと笑い声が聞こえました。この方は経済的に苦しい状況をくぐり抜けてきたそうです。でも借金もしないでがんばり抜いてきたと言う誇りを持っているのでしょう。いいことだと思います。

　　「人のうわさ話しや悪口を言わないのはいい性格だね」（三十代・女性）
　　人のことをアレコレ言う人が多いので、「悪口を言わない」人に出会うと、とても気持ちがいいですね。

　　「先週は、子どもを怒っていて手を挙げそうになったことが何回かあったけど、一度も挙げなかった。途中でハッと気づいた私はえらかった」（二十代・女性）
　　子育て講座に来られた方で、子どもに自分の感情をぶつけてしまうことを悩んでいました。講座の中で行なったラブライフトレーニングが効果があったようです。

　　こんなふうに、「やらなかったこと」「していないこと」を探してほめていると、あなたの気持がまた更にラクになっていくのを感じてもらえると思います。
　　日常的な小さなことから、犯罪行為まで、私たちはけっこう「やろうとしたけれど、やらないで良かった」ということがあるのではないでしょうか。
　　自分を好きになるためには、やってはいけないと思うことを「やろうとした自分」を責めるのではなく、「やらなかった自分」を認めてあげたり、「やることが減ってきた」ことを認めてあげることが大切です。
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